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使用する: アイケア

ビルベリーエキス

今回は、特に毛細血管系の改善が主因と考えられる視機能改善(視力回復、眼精疲労改善)及び血流改善に注目して機能性評価を行った。これは、日本では、ビルベリーエキスを利用する消費者は、視機能改善や血流改善を期待していると思われるためである。

なお、ビルベリーは、日本で栽培され、生の果実またはジャムとして売られているブルーベリーとは異なり、アントシアニン含量が高いミルテイルス節に属する。

健康食品で流通しているブルーベリーをうたっている商品のほとんどが、規格化されたビルベリーエキス(アントシアニン36%,アントシアニジン25%)を使用しており、海外で販売されている医薬品も同規格のビルベリーエキスを使用していることから、本モデル事業の対象としては、ブルーベリーではなく、ビルベリーエキスに絞り込んだ評価を行った。

検索方法

まず、Pubmed検索を行い、Clinical Trialで絞り込んだ34報及び「‘’case control’’ OR cohort」で絞り込んだ9報につき不要情報の除外作業を行った。

不要情報の除外作業にあたっては、評価モデル対象の考え方にしたがい、ビルベリー(学名Vaccinium myrtillus)果実から抽出・精製を行ったアントシアニン36%またはアントシアニジンとして分析した結果25%のエキス粉末による試験のみを対象とした。ここで、果実を使用した試験、ジュースを使用した試験、ビルベリーではない他の品種のブルーベリーを使用した試験を全て除外した。その結果、ヒト介入試験で絞り込まれたのは34報から5報となり、「‘’case control’’ OR cohort」で絞り込まれた9報については0報となった。
上記除外作業の結果残った5報における機能の内訳は、視機能が2報、抗腫瘍2報、胃潰瘍1報であった。

PubMed検索で絞り込んだ5報のうち、視機能に関しては2報と非常に少なかったため、受託者所有文献、欧州植物療法科学協会、「ナチュラル・スタンダードによる有効性評価ハーブ&サプリメント」の引用文献、各種総説の引用文献等からヒトを対象とした研究論文の入手を試みた。各文献は1960~1980年代と古く、かつ、イタリア文献が多く入手は困難であった。しかも、入手できた文献はイタリア語で読解できないものも多かったが、読解できたものについては評価対象とした。

視機能改善(視力回復、眼精疲労改善)については、ヒト介入試験13報を評価対象とした。
また、作用機序の説明の補強として、動物試験1報、in vitro試験2報を対象とした。
血流改善については、ヒト介入試験の3報を評価対象とした。なお、今回対象としない抗腫瘍、抗胃潰瘍に関する3報については除外した。

評価対象とした機能に関する論文の質評価

視機能改善(視力回復、眼精疲労改善)
「視機能改善」に関しては、根拠となる論文が少なく、質も低い事から、総合評価はCとした。「血流改善」に関しては、肯定的論文が少ないことから、根拠不足として総合評価はDとした。
今回の論文調査の結果から、有害事象については、特に重篤な報告はなかったが、一部、吐き気、軽度の胃痛が見られた。

作用機序に関する論文のまとめ

ⅰ 視機能改善(視力回復、眼精疲労改善)
作用機序は明確になっていない。
ビルベリーエキスは、ブドウ膜炎モデルマウスを用いた試験の網膜電位図において、炎症によるα波、β波の振幅減衰を抑制し、炎症によるロドプシン量減少及び、シグナル伝達兼転写活性化因子3 (Signal Transducers and Activator of Transcription 3: STAT3), IL-6, 核内因子kB (Nuclear Factor-Kappa B: NF-KB) の発現上昇を抑制しており、網膜炎症による視機能改善を確認した。
また、in vitro 試験で、ビルベリーエキスはマウス硝子体の網膜細胞の生存率、レチノールガングリオン細胞(Rentinal Ganglion Cell 5: RGC-5)の生存率を、有意に改善したとの報告があり、緑内障の最終病態である網膜神経節細胞死に対する保護作用が確認された。
また、マウス硝子体で新生血管の増加を有意に抑制したとの報告がある。


ⅱ 血流改善
作用機序は明確になっていない。
仮説としては、血小板凝集抑制作用、網胞膜リン脂質の安定化とムコ多糖生成促進による毛細管抵抗性の改善があげられる。ウサギにビルベリーエキスを経口投与しておき、皮膚をクロロホルムで処理し血管透過性を亢進させる試験において、ビルベリーエキスは透過性亢進を抑制した。静脈注射ではあるが、ラットにおけるブラジキニン皮下注射でも同様の効果を認めた。近年、精製アントシアニンを摂取させたヒトを対象とした試験において、アントシアニンは上腕動脈流量依存性拡張を有意に増大させることが示され、アントシアニンは環状グアノシン-リン酸(cyclic Guanosine MonoPhosphate: NO-cGMP)シグナル伝達に関与する可能性が示された。



出典引用:「食品の機能性評価モデル事業」の結果報告
平成24年4月消費者庁
(事業受託者:公益財団法人日本健康・栄養食品協会)

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